望遠鏡の改良(2) [アラフォーからの天体観測]
さて、前回はどうしようもない望遠鏡を何とかしてみましたが、今回からはどうしようもなくない望遠鏡を直していきます。
実は、いただいてきた望遠鏡(CARTON 60E)は経緯台、本体だけしかなかったんです。アイピースも無いし、もっと大変だったのは、経緯台と本体を固定する斜めの棒(名前がわからないんですけど・・・) がどっかにいってしまったということで、いろんな重要パーツが欠落していました
そうなると、日曜大工好きの自分としてはやるしかないですよね!!!
ということで、いざDIYショップへ・・・。我が家の近く(といっても田舎なので、自転車と車でいける範囲でということですけど・・・)では3つのお店があるので、 各お店を走って激安パーツをかき集めてきました(島忠本店、セキチュー、カインズホームです)。
・金属のネジ棒 ・・・ 経緯台と鏡筒を固定するためのパーツ用。ボルトでとめることを考えていたのでネジがある長い棒です。
・コ型の3つ穴ジョイント金具 ・・・ コの形をしていて、真ん中が本体、曲がっている二つの穴に金属ネジ棒を入れてボルトで固定、可動させるために必要でした。これが一番高いパーツで、金属ネジ棒が300円くらい、コ型が400円、ボルトのセットが150円くらいでした。
・水道管を固定するバンド ・・・ 鏡筒バンドとして使用。大2つと小1つ。各100円しないくらいです。
・塩ビパイプの短く切断されているもの ・・・ 写り込み防止用で鏡筒の先端につけてます。※今は未加工ですけど・・・。
・ 粘着付き黒セルスポンジ ・・・ 鏡筒バンド用の金具が鏡筒に対して大きいので、すきま埋めと滑り止めでこのゴムスポンジを使いました。200円くらい。これはいろんなところで使えるので他でもよく使います。
・ スポンジグリップ ・・・ これは切って使います。コ型ジョイント金具のサポートや、アイカップ(アイピースの目があたるところにつけるクッション)にも使っています。こいつもいろんなところで使えますので、ひとつ持っておくと便利です。150円くらいです。
で、パーツが集まったところで早速、組み上げ開始。
まずは最も大事な鏡筒と経緯台を固定するネジ棒のマウントです。ここは望遠鏡を上下してかつ静止(固定)させるのに必要不可欠な箇所です。ガタつきも許されません・・・コ型金具の中を金やすりで削りながら調整してマウント・・・ガタガタ・・・。どうやら正円ではないので左右してしまうようです。
次にゴム足があったので、ゴム足(ネジ付き)とコ型をつないで みたら、太くなってしまってつなげない・・・
最後はスーパー接着剤「エポクリア(エポキシ接着剤)」でコ型パーツとゴム足とスポンジグリップを無理やり接着!!!力技で鏡筒とネジ棒をくっつけ、接合部として機能するようにしました美しくない・・・でも実用重視
おかげさまというか、努力の甲斐があって無事に固定と稼動を実現できました。ストレスの無い稼動ができて満足、満足
余談ですけど、エポキシ系接着剤は一本あってもいいと思いますよ。これは普通の瞬間接着剤のような空気に反応して接着するタイプのものではなくて、2種類の硬化剤を混ぜ合わせて化学反応で硬化させる接着剤です。一度完全に硬化すると簡単には分離しません。あと、瞬間接着剤とは違い、瞬間に接着しないので、硬化し始めたあたりに修正することもできます。硬化の温度というのがあるので、何ともいえないですけど、実用までの硬化時間は1時間~2時間でしょうか?完全硬化まではやっぱり一晩くらいは置いておいたほうがいいですけどね。ただ、化学反応するのでめちゃめちゃ臭いです家の中ではやらないほうが無難ですよ
ということで、画像です。
↑↑↑ここ。コ型パーツとゴム足とスポンジをエポキシでくっつけてます。
↑↑↑ネジ棒で三角ささえを実現しています。ギーコって少し音がしますけど、全然、問題ないですヨ。
望遠鏡の改良(1) [アラフォーからの天体観測]
では、早速、苦労した望遠鏡を細かくご紹介していきます。
改めてご紹介・・・。
メーカー : カートン光学株式会社
型番 : 60E (というモデルらしい・・・)
タイプ : 屈折式
D : 60mm (D = Diameter = 直径)
F : 700mm (F = Focus = 焦点距離) → F値 = 11.6666・・・ ≒ 11.7
既に望遠鏡ビジネスからは撤退されているようで、今は顕微鏡をメインに作っているメーカーさんのようです。 よく見えます。中古でも売っています。
経緯台は非常にしっかりしていて、ぐらつきやがたつきは無いですね
こちらはまたあとで苦労話があるので、のちほどご紹介していきます。
で、こっちがサブスコープ。
メーカー : レイメイ藤井
タイプ : 屈折式
付属品 : 6mm、20mmのアイピース。天頂プリズム。小さい経緯台(机用。ふにゃふにゃ)。
※天頂プリズムは三角形のカタチのパーツで、まともに買うと結構高いです・・・(4~5000円くらいするかな・・・)。
それ以外はまったく不明・・・。いろいろ調べたけど、ジャスコで打っている望遠鏡でこれと同じものを購入した話はひとつだけありましたが、酷評されてました・・・(・_・;)
実は、この望遠鏡、普通に見てもまったく見えません・・・。一週間ほど「不良品をつかまされた・・・メーカーにクレームしてやる」と思いながら、そこは大人の対応を・・・とりあえず自序努力で月を見る試みをしていたのですが、どうしても見えない・・・。どうにもこうにもならずにいろいろやっていたら、ふとしたときに見えたんです!!!
あれ!?と思ったのは、天頂プリズムをつけると見えて、直接アイピースをつけると見えない・・・という現象でした。確かに天頂プリズムをつけずにアイピースをのぞきながら後ろにずらすと 確かに月がみえるで、ここで望遠鏡のお勉強が開始です。
どうやら望遠鏡の先端(口径が広いほう)にある対物レンズと、アイピース(目を当てるほう)のレンズの位置がおかしいようなのです。 具体的には、天頂プリズムをつけると焦点位置が後ろになって見える・・・でも天頂プリズムをつけないといくら見えない・・・ということは、対物レンズに対してアイピースの位置は本来もっと後ろになっていないといけないということです。※ちなみにですが、天頂プリズムをつけていてもドローチューブ(ダイアルを回すと前後する筒のことです)はかぎりなく限界に近いくらい伸ばしておいてぎりぎり見えるレベルでした。
ということで、焦点距離を稼ぐのに何かないかなぁ~とホームセンターに望遠鏡とアイピースを持って探しに行くと(あ、ちなみに結構はずかしいですよ)、いいのがあるじゃないですか!!!塩ビコーナーに「口径」を変換するアダプターがあるわあるわ・・・。で、直接、望遠鏡に挿したり、アイピースを挿したり、後ろを通る人には変な目でみられながらがんばりました!!!その甲斐あって、特に改造をする必要もなく、焦点距離を稼ぐことができ、この妙ちくりんな望遠鏡でもお月さまを見ることができたのです!!!う~ん、めでたしめでたし
ということで、この爆安望遠鏡には苦労させられましたおかげで実地のお勉強ができて、天体望遠鏡というものにすごく興味をもつきっかけになったのは皮肉ですけどねぇ~
天体望遠鏡のいざない [アラフォーからの天体観測]
汰のブログ更新ですが、なんだかんだで子供も3歳半を過ぎ、来年からは幼稚園に入るということもあり、大分おちついてきました
ということで、実は最近めっぽうはまっている天体観測を更新しようと思っています(あんまり話に脈絡がないんですけど・・・)。
ちなみにもうすぐ40歳になるオジサンなんですが、いまさらなんで・・・というと、息子が「月 」を毎晩のように窓からのぞいていたので、そこは親心・・・。アップで見せてあげたい!!!と思っていたら、近くのジャスコでレイメイ藤井の望遠鏡が1000円で売られているではないですか!?
さらにパスポートやらポイントやらで結局600円くらいで買った計算なんですが、とにかくGetしてきました。
でも、正直、ぜんっぜん見えない!!!
なんじゃこりゃ!?と思いながら一週間・・・。ふとしたことで妻の実家に行ったら、「昔、おねぇちゃんが駄々こねてかった高い望遠鏡があるよ(当時で10万円くらいのセットだったということです)」という話に・・・。おぉぉぉぉ!!!早速、見せてもらったところ、経緯台式(微動付き)のD=60、F=700の今はなきCarton製屈折望遠鏡ではないですか!!!(そのときはおぉ立派な望遠鏡じゃない!!!と思っただけだったんですけどね(・_・;))
で、早速、お持ち帰り
正直、天体望遠鏡というものは私が子供の自分(昭和50年代半ばあたり)は金持ちのおうちにあるもので、鯉のぼりや顕微鏡(これも流行ってました)と同じくらい買ってもらえないリストのひとつでした。
今みたいにネットも無いから情報源もほとんどないし・・・(当時は秋田と青森に住んでました)。
ということで、イチから勉強しなおしじゃぁ~っ!と心を新たに挑戦したのがことの始まりです(あぁ~長かった・・・すいません、おつきあいさせて・・・)
ということで、次回からは本当の素人目からの天体望遠鏡をご紹介させてもらおうと思います。
※自己流なので、間違っていたらご指南ください<m(__)m>
※この頂いたCarton望遠鏡と格安望遠鏡(レイメイ藤井)を組み合わせて完成した最終形です。
素人の苦肉の策をご覧くださいませ<m(__)m>